|
中野茂 (国語)
今、現代文の授業で、明治時代の文豪、森鴎外の「舞姫」を勉強しています。古典文学ではありませんが、使い慣れない難解語句の連続ですので、当然スラスラとは読めません。辞書と首っ引きで文章に猛タックルかけていますが、理解できない語が次から次へと襲いかかってきます。グループに分かれたりして、できるだけ自分たちだけで現代語に直して文章をつなげてみるのですが、意味が通じない日本語ができあがってきます。
−−この青く清らにて物問ひたげに愁ひを含める目(まみ)の、半ば露を宿せる長き睫毛(まつげ)に掩(おほ)われたるは、なにゆゑに一顧したるのみにて、用心深き我が心の底までは徹したるか。−−
などと、初めて見た美しい女性を形容する件(くだり)は、高校の生徒たちには、なかなか解せないでしょうか?
かく言う私、五十一歳。妻有り、子供二人。鴎外をこよなく愛す、国語教師です。
|